自転車の心地よい疲労もどこへやら。
島へ近づくにつれて、どんどんテンションが上がっていきます。
いよいよ軍艦島へ上陸!と思ったら、まずは島を周回し、島内では見ることのできない地域を海から見学。
ひしめき合うように立っている建物。
軍艦島の全盛期の島の人口密度は、東京をはるかに越え、世界一だったというから驚きです。
そして、こんな小さな島なのに、すべてのものが揃っている最先端都市でもあったそうです。(TVが本土ではまだ普及していなかった頃、この島では全家庭にTVがあったそう)
しかし、海に浮かぶコンクリートの島。
当時、土も緑もないこの島では、野菜を作ることができず、野菜の元の姿を知らない子供達がどんどん増えていきました。
それを懸念し、屋上に農園が作られ、たくさんの野菜や植物が育てられます。
また、船で運ばれていた飲み水は、昭和32年から、海底に水道を作り長崎から送り、島の高台に水を貯めておきます。(灯台脇の建物が貯水場)
高台に貯水場?と驚きましたが、高波が来てもライフラインを断たれない策だったそうです。
「水」がいかに貴重なものだったのか分かります。
途中途中、ガイドさんが、「ここは写真を撮ってくださ〜い」と撮影ポイントを教えてくれます。
「ジャイアント・カンチレバークレーン」のみならず、建物の価値も分からない私には、とてもありがたい。(もっと下調べをしてから来れば良かったな、と少し後悔)
個性的な「Xの階段」。
高層の建物を上り下りするのは大変だということで、2棟のアパート同士を繋いでいる空中回廊。
ここで一旦島から離れ、沖合へ。
「こちら側から見る軍艦島が、広告などで使われているんですよ。」と、反対側から軍艦島を望みます。
写真をパチパチ撮っていると、前の船が出航した知らせが入り、私たちの船が上陸可能であるアナウンスが!!
ついに来ました!!
来たルートを戻り、再度少しずつ軍艦島へと近づいていきます。
ドルフィン桟橋に接岸。
一階席から案内されるため、二階席の私たちは、はやる気持ちを抑えて順番を待ちます。
その間、女性優先で「麦わら帽子」を借ります。
(日差しが強すぎて、帽子を持っていないのが悔やまれたので、このサービスはとってもうれしかった)
麦わら帽子をかぶり、準備万端!早く降りたーい。
上陸☆
小さなトンネルをくぐると、そこには、廃墟が、いえ、日本の産業を支え、栄華を誇っていたかつての建物が目の前にそびえ立っていました。